きたあず#23に参加してきました
本記事は北海道札幌で行われた JAPAN Azure User Group(JAZUG) の通称 きたあず
に参加してきた感想をつらつらと書いたものです。
- きたあず#23に参加してきました
- セッション紹介
- Kazumi OHIRA(@dz_) さんの “Azure でサーバーレス、 Infrastructure as Code どうしてますか?(再演・拡大版)”
- Yasuaki Matsuda(@DarkCrash3)さんの Azure Event Grid 紹介(仮)
- おやつ
- LT: Takuya Shibataさんの Azure Dedicated Host と2019年10月1日からのライセンス改定の話
- takayuki fuwa(@pacsolution)さんの AzureとAWSで始めるマルチクラウドのお話
- Toshiyuki Hara(@TonyTonyKun)さんのAzure アーキテクチャ センターを読んで LINE BOT を作ってみた話
- Yoshitomo Ago(@ag0u3)さんのなんか話す
- まとめ
普段は関東にいる私がどうして北海道は札幌に行ったかというと、出張です。弊社*1は日本全国に物流拠点を持っており、そのインフラを担う SRE セクションのメンバーは少なからず出張の機会があります。今回も北海道センターと呼ばれる拠点のネットワーク更改を行うために札幌に行ってきました。
せっかく札幌に行くのであれば、観光であったりプラスアルファ的な何かをやりたいと思っていて Airbnb への格安な宿を経費で使いつつ、滞在日数を増やして北海道を満喫しようと計画していました。
当初は札幌観光に1日を当てようと考えていたのですが、何気なくconnpassで北海道を調べたところ私自身が日頃から興味を持っている Azure ユーザーグループ(JAZUG)がちょうどいいタイミングで北海道で勉強会を行うということで、観光もそこそこに参加しようと考えたのです。
#きたあず に来ました! pic.twitter.com/yQ3XcqQINp
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
セッション紹介
それでは順にセッションを紹介していきます。
Kazumi OHIRA(@dz_) さんの “Azure でサーバーレス、 Infrastructure as Code どうしてますか?(再演・拡大版)”
www.slideshare.net
トップバッターはOHIRAさんの ARM Template についての接触でした。 このセッションを自体は先日行われたサーバーレスカンファレンスの内容と同じとのことでしたが、そのカンファレンスでは持ち時間が20分だったことに対し、 きたあずでは2.5倍の50分の持ち時間があるということで、とても丁寧に ARM template についてお話しいただきました。
実際に利用している方ならではの細かなハマり&おすすめポイントであったり、 入門者向けの基本用語の解説などを交えながら軽快なトークで進められるセッションは、聞いていて非常に心地よい体験でした。
中でも Terraform vs ARM Template という観点は普段私がTerraformを利用していることもあり、非常に興味深く拝聴させていただきました。
QAに対しても全力で前向きに回答していただく姿勢はそれだけで好ましく思いましたし、内容も実用的でためになるレベルで、 ARM テンプレートだけに止まらない学びの多いセッションだったと感じました。
ARM Template=「アーム テンプレート」という呼び方でUSの方からOKもらったので、この呼び方でOK!
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
とのこと#きたあず
Infrastructure as Codeをスルッと噛まずに何度も言えるのがまずすごいですね#きたあず
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
ARM、すでにある構成をエクスポートできるってのは良いですね
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
けど、Terraformでもそうですけど、単純にExportするとベタな出力内容で、人間が書いた関連性を表現する様な形ではないので、結局書き直しが発生する、みたいなのありそう#きたあず
Yasuaki Matsuda(@DarkCrash3)さんの Azure Event Grid 紹介(仮)
www.slideshare.net
2番目のセッションはきたあず主催者の一人でもある、松田さんからの Azure Event Grid についてのお話でした。そのサービス名自体が私にとっては初耳で、その概要をドキュメントを提示しながら、説明は詳細に、雰囲気はゆるふわに、Demoはしっかりとやる、という三拍子以上が揃ったいいセッションだったと記憶しています。 CNCF が策定している cloudevents についてもこのセッションで初めて学ぶことができましたのでとても良かったです。
Azure Event Grid、PostgreSQLからの通知にも対応した
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
何をどう通知するのかはちょっと興味深い
DDL発行とかSlowQueryとかなのかなぁ#きたあず
おやつ
地元の美味しいおやつが出ました。写真を貼っておきます。
LT: Takuya Shibataさんの Azure Dedicated Host と2019年10月1日からのライセンス改定の話
www.slideshare.net
前半のセッションを終えた後でおやつ時間と LT の飛び入り OK という時間があったのですが、柴田さんからLTがあり、内容も時間も LT ではないレベル感がむしろ良い内容でした。*2Shibataさんは某ブログを書きまくる強い会社であるなんちゃらメソッドさんの社員でありながら、 AWS ではなくて Azure の勉強会に来ているあたり、強さがあると察せられるそんなセッションでした。
内容としては Microsoft が時代にあった SPLA を提供し始める予定というもので、クラウドネイティブな現状を再認識するとともに、 Windows の攻勢の一端を知ることができるものでした。
SPLAの適用範囲についてのLT
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
EC2 Dedicated Hostsはユーザ環境なのかクラウド環境なのか問題があり、今後はDedicatedでもクラウドであるとする方向性になる(はず)
「全部クラウド!だからSPLAでOK!」ってのはわかりやすくて良いですね#きたあず
takayuki fuwa(@pacsolution)さんの AzureとAWSで始めるマルチクラウドのお話
おやつを挟んで3番目のセッションはこちらも きたあず の運営の一人であるfuwaさんからのマルチクラウドに関するセッションでした。
fuwaさんは見た目からして強力なエンジニアという印象を持っていましたが、実際に話し始めるとやっぱり強力なエンジニアでしたのでセッション全体を通してとても楽しい時間を過ごすことができました。 特になぜ、どうやって冗長化するのかであったり、 SLA の細かな早見表であったりとか、そういった観点は SRE というロールで働いている自分にとっても非常に共感を覚えるものでありましたし、CDN のオリジンをどう配置するのか、コンテンツの冗長化とか厳しくないか、と行った質問を思わず投げかけるぐらいには非常に面白いセッションであったと記憶しています。
Traffic Managerでの振り分けの筋が良さそうなのはわかりましたが、CDN使う場合どうするんだろ
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
Traffic Managerのエンドポイントをオリジンにするのかしら#きたあず
SLA100%なんて基本的にないが、Azure DNSはそう。
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
これは絶対落ちない、と捉えるのではなくて、まず落ちないしクラウド側としては返金を覚悟した上での100%宣言をあえてしているということ#きたあず
Toshiyuki Hara(@TonyTonyKun)さんのAzure アーキテクチャ センターを読んで LINE BOT を作ってみた話
当日のきたあずのセッションは全て満足のいくものでしたし、どれも参加してよかったという感想は揺るぎないのですが、その中でも特によかったセッションがこちらです。
内容的にはプロダクションサービスというよりは、趣味で LINE BOT を Azure で作ってみた、という話ではあるのですが。 実際に動くアプリケーションの提示をセッションの冒頭でした上で、Azure のリファレンスアーキテクチャの紹介をし、 アーキテクチャ選定を行う上で正しい道筋を提示し、各仕組みについてとても丁寧に解説していただいたことが非常に印象に残っています。
セッション自体にも工夫が凝らされていて、特にSurfaceの手書きホワイトボードアプリを利用した、構成図のLiveお絵かきには目を離せないほどに面白く感じました。
アーキテクチャ自体はとてもモダンと感じるもので、サーバーレスを利用し、認証情報をAzure Key Vaultを用い、CQRSな構成を採用され、他にとりうる方法を説明した上で、今のアーキテクチャのプロコンを解説いただいたのは、本当に素晴らしいものでした。
休憩休憩時間を利用して思わず開発期間を訪ねましたが、ツワモノ特有の「いやー大して期間はかかってないですよ」みたいなコメントを頂いてただただ頭が下がる思いをしたことです。
改めて本当に良いセッションでした。
こんなページあるのですね、素晴らしいhttps://t.co/kMVaLU6UXW#きたあず
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
CQRSの説明(途中)#きたあず pic.twitter.com/PSe65XnOe0
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
CQRS(Command Query Responsibility Segregation)という、読みと書き?を分離した仕組みを選択
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
そしてのその説明がSurfaceでのLiveお絵かきでかっこいい#きたあず
素晴らしい発表でした!!
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
冒頭に実際に動くものを提示していただいたおかげもあり、全体の説得力がとてもありましたし、手書きのLiveな図も非常によかったです
Linebotのコードはこちらとのことhttps://t.co/kGKuz0kapT#きたあず
Yoshitomo Ago(@ag0u3)さんのなんか話す
最後のAgoさんのセッションは、 HoloLens を用いた非常に興味深いアプリケーションの紹介が前半部分に関しては印象的でしたが、後半の技術というよりは、エンジニアとしてのビジネス感についてのテーマが会場全体を巻き込んだ、談義時間に突入したことで エモい時間を過ごすことができて一言で最高でした。
飛び交った言葉を拾うと50代エンジニアでも活躍する場所はあるとか、一生エンジニアリングやっていきたいとか、そもそもコミュニケーションが出来るって何だよとか、ビジネスがある程度分かる必要があるって言うけどビジネスって何だ?と言った言葉が飛び交いました。
そういった内容について相談しただけではなくて参加者全員が思い思いにコメントを述べていたのがとても貴重であったと思いますし、これこそ実際に同じ場所にいる意味がある行為だなぁという感想を持ちました。 そして何よりその様な空気に持って行けるソロセッションの運び自体が非常に貴重なもので、良い時間を過ごせたことに感謝しています。
「ITはお金を産まない
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
お金を産むのはサービス」
「システムはビジネスの一部でしかない」
良いですね#きたあず
IoT業界もエンジニア足りていない
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
長年組み込みやってきたベテラン勢は良いスキルがあるはずで、コンテナやクラウドなどモダンなスキルを学べば活躍できるはず、とのこと#きたあず
まとめ
分かってはいたことですが地方だとか都市部だとか関係なく強いエンジニアというのはどこにでもいますし、勉強会という実際に集まって顔を合わせる場所の良さ、 北海道、札幌という場所の素晴らしさ(会場の札幌ファクトリーは広さといいデザイン性といい関東のちょっとしたコワーキングスペースに余裕で優れる素晴らしい場所でした) 、などを味わうことができた素晴らしい半日になったと感じています。
勢いで参加しましたが学びの多い素晴らしい時間を過ごせました。
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
懇親会に参加したかった感が強いです(今日関東に帰る)#きたあず
後、北海道はご飯が美味しかったです。
こうですか?!分かりません><(笑) pic.twitter.com/wR2xiDg8wi
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019
味の時計台本店の後のデザートです pic.twitter.com/kGYinCxEcz
— もりはや (@morihaya55) October 26, 2019